STORY
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vol.02
OGAWA COFFEE
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深いコーヒーのルーツをもつ京都において、1952年から現在に至るまで美しい文化を育み、敬意を払わ れてきたのが小川珈琲です。近年では空間や歴史にこだわった新しい空間を創造し、コーヒーに関わる 全てのスタッフを珈琲職人として育てています。
今回ご紹介する小川珈琲堺町錦店とOGAWA COFFEE LABORATORY 下北沢は、時代に合わせて 場所と扱うコーヒーの哲学を育んできた小川珈琲の、 現代における集大成とも言える二つの店舗です。 ネルドリップで味わうエシカルコーヒーを歴史ある 町家で楽しむ堺町錦店、コーヒーの淹れ方を体験できるという現代的な試みを空間化した下北沢店。
その場所の歴史や文化を敬いつつ新たな提案を積み 重ねる小川珈琲の世界を是非お楽しみください。
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まずは西の京都へ。敬愛するデザイナー、佐々木一也 氏が2階建ての町家を幻想的な庭をもつモダンな建物に改修しました。撮影当日は雪が降っていました。
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さあ、コーヒータイム。今回は日本の喫茶店文化を 代表する飲み物、まるで瞑想しているような落ち 着いた体験をもたらしてくれる、ネルドリップコー ヒーを選びました。ネルの中のコーヒーがきれいに整うと、お湯がその上を流れ、ゆっくりとコーヒー 豆のベッドが浮き上がってきます。ようやくすべて のコーヒーが浸され、最初のコーヒーの雫がサーバーに滴り落ちます。
庭の端に座ってコーヒーを飲むと、人生の神秘に思いを馳せ、庭の複雑な模様のように、魅惑的で不思 議な思考が展開されます。忘れられない京都のコーヒータイムがまたひとつ増えました。
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コーヒー好きが集う騒がしい街、下北沢の街角に、珈琲以外のものが完璧に削ぎ落とされたミ ニマルな空間が現れました。OGAWA COFFEE LABORATORY下北沢は日本で最も有望な建築家 の一人である関祐介氏によって設計されました。
壁の白いパネルの裏側にはコーヒーのあたらしい世界が用意され、それぞれバリスタが案内してくれます。私に必要なのは目覚めの一杯……リッチでダークなものを……今回はどの抽出方法を選ぼう?
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今回はサイフォンコーヒーを選びました。サイフォン式コーヒーは、下部のチャンバーで加熱された水 が上昇し、気泡の渦を作り出します。水が上部に達す ると、コーヒーの粉が加えられ、淹れられたコーヒーが形を成していきます。コーヒーの香りが漂い、フィルターを通して水が引き戻されると、豊かな味わい のコーヒーが姿を現す…。
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そう、コーヒータイムは単なる飲み物ではなく、五感 を刺激する芸術作品であり、コーヒー作りの技術に対 する驚きと感謝の念で心を満たしてくれるのです。
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